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ナンバ歩きのウソとホント?左右同じ側の手足を同時に出す効果とは?

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古来の日本文化ナンバ歩きで新記録達成!

 アジア人には圧倒的に不利だと言われている陸上短距離において、2003年6月の日本陸上競技選手権大会の男子200mで20秒03のアジア新記録を出した末續慎吾。その勝因として「ナンバ走りの動きを意識して走った」と語ったことによって、突如脚光を浴びはじめたナンバ歩き。

 聞き慣れない言葉、「ナンバ」と、新記録を打ち出したというタイミングも相まって、大変な注目を集めました。

 そしてこの末次選手の発言をきっかけに、ナンバ歩きの考え方が見直され、スポーツの他の種目や、様々な分野でもどんどん採り入れられるようになりました。

 一体、ナンバ歩きとは何なのでしょうか?

 ナンバ歩きとは、簡単に言えば右足を出すときに右手を、左足を出すときは左手を前に出す歩き方、ただそれだけなのですが、なぜそれがそんなにすごいことなのでしょうか?どんな効果があるのでしょうか?神秘に包まれたこのナンバ歩きを徹底解説します。

ナンバ歩きの魔法で腰痛も消える?左右同じ側の手足を同時に出すメリット 1

ナンバ歩きで速く走れたわけではない?

 多くの人が誤解しているのですが、ここで一つはっきりさせておかなければならないことは、アジア新記録を打ち出した際の末次選手は、左右同じ側の手足を出して走っていたわけではないのです。ナンバ走法で走っていたわけではないということです。

 末次選手は次のように語っています。

「あえて“ナンバ”みたいなもの、と口に出して言ってる部分もあるんですね。実際にはナンバのように片側の手と足を同時に動かすことは、走る局面ではできないですよ。でも、それまで前後に腕を振っていたのを、ナンバに近いタイミングで腰の振りに合わせて、後ろから前に腕を振っていくようにしたら、『これは効きますね』となったんです。その結果、それまでは上体を捻って走っていたのに、上体のブレが止まったし、シャープなバネの跳ね返り方向が水平方向に変わったということなんですね。」

 末次選手は実際に競技内でナンバによる走り方をしたわけではありません。しかし、ナンバ歩きの考え方を意識したことによって、体の制御方法に変化が起き、それが記録の更新として結実し、実際のスピード増として、新記録に至ったというわけです。

 では、具体的にナンバ歩きによって、体の中に、走り方にどのような変化があったのでしょうか?

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ナンバ歩きで速く走れたメカニズムを大胆に解説

 ナンバ歩きで走っていなかったとはいえ、なぜ、末次選手はナンバ歩きの考え方を採り入れて速く走ることができたのでしょうか?

  通常、歩いたり走ったりするときは、腰を塾にして下半身と上半身は、反対方向に振ります。つまり、上半身と下半身をお互い反対方向に捻って、それぞれの反動を推進力に利用しているわけです。

 こうした走り方は、スピードが乗ってきた時には、その反動がうまく推進力に活かされるので、より少ない力で、速く走ることを可能にするのですが、スピードが乗っていない時点では、捻る動作は無駄な動きとなりやすく、力も逃げて、反動が推進力に結びつかず、逆に力のロスにつながります。

 短距離走の時においても、スピードが出てきた時に腕を大ぶりにすると、その反動がうまく推進力に応用されるのですが、スタートしたはじめから腕ばかり振っていると、逆に力を無駄にロスしてしまうことになります。

 実は、こうした人間の体の物理的な動きの原理を意識しているアスリートはもちろん、指導者もあまりいないのが現状で、ただ盲目的に、ただ腕を大ぶりにしろと教えるだけなのが現状です。

 そうしたなかで、いみじくも末次選手は、ナンバ歩きの原理を意識することによって、今までは見向きもしなかった上半身の使い方、今までにはない反動の制御の仕方を意識できるようになり、スピードに応じた体の使い方によって、新記録を達成することができたのではないでしょうか。

 末次選手がナンバを意識したことによって、新記録を達成できたとは、そういうことなのです。

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日常的にナンバ歩きするのは不可能

 インターネットでナンバ歩きを調べると、「ナンバ歩きで疲れない」「ナンバ歩きで速く走れる」「ナンバ歩きで腰痛がなくなる」等々、まるで、普通の歩き方からナンバ歩きに変えることで、すごいことになるかのように解説している記事が散見されます。

 しかし、ここで誰もが疑問に思うのではないでしょうか?「ナンバ歩きはそんなにすごいはずなのに、なんで誰もナンバ歩きをしていないのだろう?」と。

その理由は簡単です。実際にナンバ歩きをしてみればいいのです。右手と右足を、左手と左足を同時に出す歩き方は、平坦な道を普通に歩く際には、あまりにも不自然な体の使い方であり、こんな歩き方を日常で続けることができるわけありません。

 その証拠に、ナンバ歩き講師でナンバ歩きを教えている講師さえ、ナンバ歩きができていないのです。

ナンバ歩きの魔法で腰痛も消える?左右同じ側の手足を同時に出すメリット 2

ミズノ株式会社ウエルネス・スポールアパレル事業部勤務で日本ウオーキング協会専門講師の上野敏文さんという方がいます。なんでも、ナンバ歩きを広めているそうなのですが、この方が、ミズノのホームページで、ナンバ歩き講座と称して、ナンバ歩きを写真入りの解説図で指導しているのですが、おそろしいことに、この講師の先生がナンバ歩きをしているという写真が、どれを見ても、ナンバ歩きをしていないのです。

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ナンバ歩き講座のお手本がナンバ歩きをしていないとはなんの冗談か?

これはもう、なんかの冗談だとしか思えません。

ナンバ歩きは体を捻らないから腰痛が消える?

 また、ナンバ歩きは体を捻らない歩きなので、腰痛が消える歩き方だと主張する人も居ます。

普通の歩き方の場合、手足を交互に出すために、そのために体をひねる。それによって腰痛や、膝痛、さらには内臓への負担もかかる、などと主張する人もいますが、ってことは、今現在、世界の殆どの人がナンバ歩きをしてないから、世界の殆どが、腰痛、膝痛、内臓痛になやまされているということになります。

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 まったくもって、馬鹿げた説明だとしか考えられません。

そもそも、ナンバ歩きは、日常でできないのですから、そんなできないことで腰痛が消えるわけもありませんw

江戸時代はみなナンバ歩きをしていたという大嘘

 ウィキペディアなどでは江戸時代は庶民がナンバ歩きをしていたと記載されている。(現在は訂正され、そういう説もあるとなっている) その根拠としてよく挙げられているのが、飛脚の写真だ。

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この写真を示して、右足と右手が前に出ているから、江戸時代の飛脚はナンバで走っていた、長距離をナンバで走っていたといい、そこから飛躍して、ナンバ歩きをとりいれていたから、長距離を走っても、疲れなかった = ナンバ歩きは疲れない と結論を出している。

これは、あまりにも乱暴な意見だ。

では、写真の例で言うと、左足を前に出すときは、左手を前に出して、右肩が後ろに下がるのであろうか?おそらく、左足が前に出た時も、右手は前に出たままであろう。

 確かに浮世絵などでも、同じ側の右手と右足が前に出たポーズがたくさん見られるものの、これは、絵として書いた時、写真として撮った時に、描きやすいから、見栄えがするから、みなそういうポーズなのではないかと考える。

もし当時の飛脚たちが実際に走っている動画があって、そこでナンバによる走り方をしているのであればわかるものの、当時の動画は一切残っていない。静止画で江戸時代の飛脚がナンバによる走り方を日常的にしていたとするのは、あまりにも飛躍しすぎた暴論だ。

実際に、浮世絵の中で、左手が前に出ているのに、右足が前に出ている絵もある。

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 さらに、江戸時代のナンバ歩きが消えた原因は、西洋式の軍隊更新を、明治時代に強制されたためだとするのであるが、いくら軍隊の行進が強要されたからとしても、日本中の全国民が一人残らず軍隊に行くわけではなかろう。

 それなのに、軍隊の行進によって、それまで一般的だったナンバ歩きが突然消えたとする説は、あまりにも馬鹿げているものではなかろうか。

改めて言う。江戸時代はみんなナンバ歩きをしていたというのはデタラメだ。少なくとも、それを裏付ける証拠は一切ない。

江戸時代から伝わる武術や舞踊に見られるナンバの動き

 その一方で、阿波踊りや日本舞踊、相撲や居合道などで、ナンバ歩き的な動きも実際に見られるのも事実だ。だからといって、それが江戸時代の一般庶民がみな、ナンバ歩きをしていたとはならない。なぜなら、舞踊は武術は、ある種特殊な場面での動きであるし、舞踊や武術でも、ナンバの動きとそうでない動きが使い分けられている。

私は空手と居合道をやっていたので、そのことをよく知っている。たしかに空手であれば順突きというのが、右手を前に出して右足を前に出すうごきであるが、逆突きといって右手を前に出すけど左足を前に出す動きもある。それは居合道も同じ。袈裟斬りの際に、右から振り下ろして右手が前に出る際、右足を出す場合もあるし、左足を前に出す場合もある。

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そして、それらの動きは、場面によって使い分けられているのが現状だ。

実際に棒を持って振り下ろすのに、左右交互の足を前にだして動作をしてみればわかると思うが、右から左に振り下ろす際は、右手が前に出るが、その際に、右足を出す場合と、左足を前に出す場合と、やって見て欲しい。

右から振り下ろして右手が前に出る際は、右足を前に出す、いわゆるナンバの動きのほうが、振り下ろすさいにより力がはいることが確認できるはずだ。逆に左右あべこべの手足を出すと、振り下ろすのに力は乗らないものの、次の動作がし易いのが理解できると思う。このように、居合では目的や場面によって、ナンバの動き、そうでない動きを使い分ける。

それは、お百姓が畑を耕す際に、鍬を振り下ろすさいも、用いられる。

つまり、ナンバ歩きは、場面や状況によって使い分けられてきた、と考えるのが実に自然であり、説得力を持つ。

ナンバ歩きとはローギアとトップギアの原理

 では、ナンバ歩きはどのように使い分けられていたのでしょうか?それは、車やバイクなどのギアに重ねて考えてみると、わかりやすいです。

 車で急な坂道に差し掛かった時はローギアにすると、エンジンに負担をかけること無く、軽々登ることができますね。しかし、ローギアのまま一般の道を走ると、エンジンは大きな音をたてて、負担がかかる割に、スピードは全然出ませんね。その関係こそ、現代歩きとナンバ歩きの関係にそっくりなのです。多くの人が西洋式な歩き方をしている現代においても、も登山ではナンバ歩きが用いられている理由こそ、それを裏付けるものといえます。

それを図式にすると、次の通りになります。

  現代歩行(高速ギア) ナンバ歩き(低速ギア)
スピード 速い 遅い
必要な力 大きい 小さい
疲労 大きい 小さい
負担 大きい 小さい
体の揺れ 大きい 小さい
 得られる力 小さい  大きい 

 つまり、ナンバ歩きは疲れない歩き方だから、ナンバ歩きを採り入れましょう、というのは間違いで、時と場合によって、ナンバ歩きを使い分けましょうというのが、正しい言い方だと思います。

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ナンバ歩きが役に立つ日常の局面

階段の登りや急な坂を登るとき、それがナンバ歩きが役に立つ時です。

急な階段をのぼる時など、右足を出したら、右足に体重をのせるように右手をかぶせ、左足を出したら左手をかぶせると、階段の登りがいくらか楽になることを体験できることがわかるでしょう。

これは当然、急な坂道、山の斜面などでも活用できます。

また、前に進む推進力を利用する際にも、ナンバ歩きの動きが用いられます。それが、先に挙げた空手の順突きのような動きや、お百姓が鍬を使う際にも、ナンバの動きになります。

ナンバ歩きの魔法で腰痛も消える?左右同じ側の手足を同時に出すメリット 7

この様に、ナンバ歩きを曲解せずに、場面場面で、正しく用いたいものです。

 

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19 comments

  1. https://t.co/Uhqsvfn5vc
    よりコンパクトな感じの動きって事の様な気はする。(Croudiaよりhttps://t.co/JOdIhh6Jq6)

  2. ナンバ歩きのウソとホント?左右同じ側の手足を同時に出す効果とは? https://t.co/ivrCLcVaRQ @kenkoushinbunさんから

  3. ナンバ歩きのウソとホント?左右同じ側の手足を同時に出す効果とは? https://t.co/w9I0CFezDd テレビに踊らされるとこやった(;^_^A

  4. @hirakatanolife ちょっと取り敢えずググってみましたが、私の意見はこの方の意見に近いです。
    https://t.co/kPxQrkgmnj
    ですが、再考してみる価値はありそうです。確かに考えてみると日本舞踊では右足が前に出た時は右肩が前に出て下がります。ですが…

  5. RT @gishigaku: それが飛脚のナンバ歩き説にも批判がありまして…
    https://t.co/AspyF18DD7
    https://t.co/jAXJ16qiq8
    @kamemusitake_

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  16. RT @gishigaku: それが飛脚のナンバ歩き説にも批判がありまして…
    https://t.co/AspyF18DD7
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    @kamemusitake_

  17. ナンバ歩きのウソとホント?左右同じ側の手足を同時に出す効果とは? https://t.co/OzzGRxCHai

  18. @6IOOI9 >ナンバ走り
    それについては下記URLの説が穏当な気がしまっす。
    https://t.co/cxsRm3bbwZ

  19. ああああああ

    きっしょい下手糞な文章…クソつまんねー記事…死ねよガイジ

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