デタラメにご用心!クーラーの風は乾燥して体に悪いから加湿器を使うべきなのか?

クーラーの風と扇風機の風の違い

 暑い夏には、クーラーのそばから、片時も離れられない、なんて人も多いのではないでしょうか。クーラーの効いた部屋に入り浸り、なんて人も多いでしょう。

 しかし、「クーラーの風は体に悪いからあまりクーラーを使うべきではない」ということを聞いたことがある人もいるでしょ追う。「扇風機は自然に近い風だから、クーラーよりも体にいい」なんてことを聞いた人もいるかもしれません。

 それは本当なのでしょうか?

 確かにクーラーと扇風機の風の性質は全く違うものです。大きな違いは、扇風機は羽根で風を起こして風を作り、その風で冷やしますが、クーラーの場合、冷媒によって冷やされた空気を風として送っています。

 風を送るのは両方とも同じですが、そのままの空気を風として送るか、冷やした空気を風で送るかの違いです。

 確かにクーラーは自然界においては、不自然で、人工的な性質の風かもしれませんが、それが体にどのように悪いのでしょうか?

クーラーの風は乾燥して体に悪いから加湿器を使うべきなのか?生活

冷たく冷やされた風が体に悪い理由とは?

 クーラーの風が一般的な風と決定的に違う点が、あらかじめ冷やされた空気が風として送られる点です。そうした冷たく冷やされた風は、体にどのような影響を与えるのでしょうか?

 実はクーラーの風の性質は、別に人工的な不自然な性質ものというわけではありません。状況的には、冬に吹く風と似たような状況です。

 冬の大気は非常に冷やされていて、そこに風が吹くということは、まさにクーラーの風と同じ状況なので、冬の風が、人にどのような影響があるかを考えればいいのです。

 冬の風の人体への影響として言われるのが、乾燥です。

 空気は冷たくなくなるほど、飽和水蒸気量が小さくなり、空気中に水分を含むことができなくなります。つまり、空気は冷たくなるほど、乾燥するのです。

 そのため、乾燥した空気が人間の肌から水分を奪って、乾燥肌や肌荒れになってしまったり、また、ウィルスなどが空気中を漂う浮遊時間が長くな理ます。

クーラーの風が体によくないといわれる理由

  1. 乾燥しているために肌から水分を奪う
  2. ウィルスなどが浮遊しやすくなる

  クーラーの風の性質から考えられる体への悪影響は、実際この通りです。こうしたことから、クーラーを使うときは、空気が乾燥しないように加湿器も併用するべきだという人もいます。はたして本当にそうなのでしょうか? 

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冷房つけながら加湿することの矛盾

 多くのクーラーには、冷房モードのほかに除湿運転モードが付いています。これはなぜかといえば、冷房だけではなかなか除湿されないために、特に除湿することだけに特化することで、より除湿の効果を上げるためのものです。

 

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 そもそも、クーラーで室温を下げるということは、それだけ空気が水分を含むことができる飽和水蒸気量が下がることになります。

 つまりクーラーで部屋を冷やしているときに、加湿をしたとしても、空気は水分を含むことができないために、加湿器の水蒸気は気体になることができず、液体である水となって壁などに付着することとなります。

 部屋を冷やしながら湿度も上げようということは、まったくの矛盾したデタラメでばかげた行為なのです。

 乾燥状態を変えたいのであれば、まず冷房を止めて室温を上げることで、空気中の飽和水蒸気量を上げることが必要です。

 そもそも日本の夏は高温多湿ですので、冷房で乾燥が心配だというのであれば、ちょっとの間、冷房をとめて、窓を開けるなどすれば、すぐさま湿度は上がります。

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夏に加湿すれば菌が増殖してカビまみれに!

 夏に冷房と併用して加湿器を使うことはばかげているどころか、健康被害を出しかねません。

 ただでさえ湿気の高い夏に、さらに加湿すると、へたすれば部屋中がカビだらけになってしまいます。

 湿度が高い梅雨の時期に、洗濯物を干すと臭くなることが多いのは、湿度が高いためにカビの菌が増殖しやすいためです。

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梅雨の湿気は、人に影響を与えるだけでなく、実は住宅にも影響を与えることがあります。

 また、さらに怖いのが、加湿器に発生するカビです。

 夏場の気温は高いので、クーラーを止めればすぐに室内温度は上昇します。そうなれば当然、加湿器内の水もほどよい温度に暖められることになり、それがカビが繁殖するのに、最適な環境になってしまいます。

 加湿器が知らぬ間に、カビをまき散らすための噴霧器になっていたなんてことになりかねません。 

 よって、夏に加湿器なんか使っていたら、シーズンがおわったら壁がカビだらけになっていたなんてことになりかねません。

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クーラーの風が悪いのではなく使い方が悪いだけ

 このように、クーラーの風は乾燥しているから体に悪い、という理由で加湿器を使用することは、かえってより深刻なリスクにさらされることになることが、お判りいただけたでしょうか?

 クーラーの風が体に悪いといいますが、言われるほど、乾燥のことはさほど心配するに及びません。もしクーラーの風が体に悪いとしたら、それは、体を冷やし過ぎるという、温度管理の点でしょう。

 しかし、それはなにも、クーラーの風だけに限ったことではありません。温度による体の悪影響というのは、クーラーだけでなく扇風機においても同じような危険があります。

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むしろ扇風機の風の方が危険

 クーラーは冷房病になるといって、扇風機を好んで使う人もいますが、扇風機なら、体にいいのでしょうか?

 けっしてそんなことはありません。使い方によっては扇風機の方が危険になることもあります。 

 というのも、クーラーの場合は、温度によって制御されているので、ある一定温度以上に温度が下がることはありません。

 つまり、温度設定さえ間違えなければ、体を冷やし過ぎることはありません。

 しかし、扇風機の場合、温度に関係なく、モーターの出力の強や弱による制御がなされているため、たとえば扇風機の風に当たり続けていると、体が異常に冷えてしまっていても、それでもスイッチを止めない限り、ずっと冷やし続けることになります。

 夜中に扇風機をつけっぱなしにしていると、朝起きたら体を冷やしすぎて、風邪引いたり、酷ければ、低体温症になってしまうことだってあります。

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まとめ

 「クーラーの風は体に悪い」というのは、もしそれが、クーラーの風は乾燥しているために体に悪い、というのであれば、それは全くの的外れな心配です。

 体を冷やし過ぎてしまうから体に悪い、というのであれば、それはクーラーに限ったことではなく、他の冷房器具でも起こりうることで、一般的な注意事項にすぎません。

 よって、クーラーだからということで、特別に危険視する必要はないですが、それでも、冷やしすぎに注意して、使用しましょう。

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